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論文

In-situ irradiation test of mica substrate bolometer at the JMTR reactor for the ITER diagnostics

西谷 健夫; 四竈 樹男*; Reichle, R.*; Hodgson, E. R.*; 石塚 悦男; 河西 敏; 山本 新

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.437 - 441, 2002/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:65.6(Nuclear Science & Technology)

ITER-EDAの工学R&Dの一環として行ったボロメーターの照射試験の結果について報告する。ボロメーターは赤外$$sim$$軟X線領域の輻射を測定する素子であり、プラズマのパワーバランスを評価する重要な計測器である。ITERのボロメーターの候補であるマイカ薄膜ボロメーターの実時間照射試験をJMTRを用いて行った。原子炉出力50MWで25日間を1照射サイクルとして3サイクル照射し、全高速中性子フルエンスは0.1dpa(ITER用ボロメータの目標値)であった。照射中、マイカ薄膜に蒸着した金の抵抗体の抵抗値の著しい増加が観測され、照射後試験により分析したところ、金から水銀への核変換で水銀が45%生成していることを確認した。感度及び応答時間はほとんど一定であったが、0.03dpaのフルエンスで断線が発生した。照射後試験時に観察したところ、マイカ薄膜自体は健全であったが、金の抵抗体に断線が発生していることを確認した。このため、蒸着抵抗体を白金等の核変換断面積が小さい物質に代える必要があることを指摘した。

論文

Radioactivity production around the surface of a cooling water pipe in a D-T fusion reactor by sequential charged particle reactions

堀 順一; 前川 藤夫; 和田 政行*; 落合 謙太郎; 山内 通則*; 森本 裕一*; 寺田 泰陽; Klix, A.; 西谷 健夫

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.271 - 276, 2002/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.03(Nuclear Science & Technology)

核融合将来炉の廃棄物処理及び安全設計を推進するためには、核融合炉材料に対して一次中性子反応のみならずシーケンシャル反応による放射能生成過程を考慮することは重要である。特に冷却材の水によって多数の反跳陽子が生成される冷却管表面においては、シーケンシャル反応によって望ましくない放射化物の生成が顕著となることが懸念される。このような背景から、本研究では冷却水を模擬したポリエチレン板に核融合炉材料箔(V,Fe,W,Ti,Pb,Cu)を層状に積み重ねた試料に対して14MeV中性子照射を行い、シーケンシャル反応生成物である51Cr,56Co,184Re,48V,206Bi,65Znの実効生成断面積及び生成量の深さ分布を求め、計算値との比較を行った。現在解析中であるため、結果は講演にて報告する。

論文

Thermal-hydraulic characteristics of IFMIF liquid lithium target

井田 瑞穂*; 中村 秀夫; 中村 弘史*; 中村 博雄; 江里 幸一郎; 竹内 浩

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.333 - 342, 2002/12

 被引用回数:43 パーセンタイル:91.34(Nuclear Science & Technology)

国際核融合材料照射施設(IFMIF)の液体リチウム(Li)ターゲットの健全性を評価するために熱流動解析を実施した。重陽子ビーム照射時のLi沸騰を抑制するため、ターゲットに凹面状背面壁を採用し、遠心力によりLi沸点を344$$^{circ}C$$から約1100$$^{circ}C$$に上昇させた。一方、一平方メートルあたり1GWのビーム照射を受けてもLi最高温度は400$$^{circ}C$$であり、十分な温度余裕が有ることを示した。また、この遠心力場での対流が液体Li表面温度上昇に与える効果も調査し、温度上昇は無視できることを明らかにした。さらに、Li循環ループの過渡熱流動解析も実施し、ビーム電流が250mAから0mAへと変化する最も厳しい2本の加速器の停止時でもLi固化までに300秒の時間的余裕があることを明らかにした。この結果を温度制御方法の検討に反映させた。

論文

Remote handling systems for ITER

本多 力*; 服部 行也*; Holloway, C.*; Martin, E.*; 松本 泰弘*; 松信 隆*; 鈴木 俊幸*; Tesini, A.*; Baulo, V.*; Haange, R.*; et al.

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.507 - 518, 2002/12

 被引用回数:16 パーセンタイル:69.83(Nuclear Science & Technology)

ITERの小型化による遠隔保守シナリオと遠隔操作機器への影響を評価するとともに、その設計成立性及びコスト削減について検討を行うのが目的である。遠隔保守の基本的方針は変更せずに、いままでのR&D成果を最大限取り入れ、遠隔操作機器の設計を行った。また遠隔機器の標準化/共用化と小型化によるコスト削減を目指した。ダイバータ/ブランケット/ポートプラグ等の炉内構造物は、ユニット化された炉内遠隔機器で取り外した後、標準化されたキャスクと搬送装置を用いて真空容器のポートからホットセルへ運ばれ、損傷部を交換した後、逆の手順で再び真空容器内に戻される。ホットセルでは真空容器のポートに類似した標準化したドッキングポートを設置し、そこから構造物や機器を出し入れし、物流及び保守の流れを円滑にした。ユニット化された炉内遠隔機器は必要なときにキャスクと搬送装置で運びポート部で結合することにより、建家に対する影響を極めて小さくすることができた。結論として、小型化ITERに対して成立性のある遠隔保守シナリオが可能であり、その遠隔機器の設計結果を示した。

論文

Design and R&D issues for the JT-60 modification to a full superconducting tokamak

松川 誠; JT-60SC設計チーム

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.519 - 529, 2002/12

 被引用回数:15 パーセンタイル:67.86(Nuclear Science & Technology)

JT-60改修計画は、トカマク型核融合炉の経済性と環境適合性の大幅な改善を図り、社会受容性のある原型炉の設計に貢献しようとするものである。このため、JT-60を完全な超伝導コイル装置に改造し、高性能プラズマの定常運転と、低放射化材料であるフェライト鋼のプラズマ適合性を実証する。改修後の達成目標領域は、SSTRやCRESTなどの原型炉設計例に基づき、規格化ベータ3.5-5.5,自発電流割合50-90%,放射損失割合約95%とした。装置主要パラメータは、トロイダル磁場3.8T,プラズマ電流4MA,主半径2.8m,副半径0.8m,非円形度2.0,三角度0.5で、プラズマ加熱入力44MW/10秒,あるいは15MW/100秒が可能である。装置設計の概要と、R&Dの進展状況について述べる。

論文

Evaluation of radiation shielding, nuclear heating and dose rate for JT-60 superconducting modification

森岡 篤彦; 逆井 章; 正木 圭; 石田 真一; 宮 直之; 松川 誠; 神永 敦嗣; 及川 晃

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.115 - 120, 2002/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.11(Nuclear Science & Technology)

JT-60の超伝導トロイダルコイル化に伴う改修計画において、放射線遮へい,核発熱,線量の評価を行った。超伝導コイルの核発熱を数種の真空容器を模擬して評価した。その結果、コイルの核発熱への影響が少ない真空容器の構造を決定した。真空容器の構造は、ステンレス鋼の2重壁構造で内部には中性子線を遮へいするために厚さ100mmの水層を、そして、2重壁の外側には$$gamma$$線を遮へいするために厚さ26mmのステンレス鋼を設置する構造とした。また、DD放電に伴い放射化による真空容器内の線量について評価した結果、真空容器内にフェライト鋼を採用することで、ステンレス鋼を用いたときに比べて30%近く、放射化量が低減できることがわかった。

論文

Overview of tritium safety studies in Japan

田中 知*; 大平 茂; 一政 祐輔*

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.139 - 152, 2002/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.03(Nuclear Science & Technology)

トリチウムにかかわる安全性はITER及び核融合炉にとって重要な研究開発項目の1つである。現在トリチウム安全性研究が大学と原研あるいはNIFSとで組織的に行われる一方、ITERの許認可に関する安全規制の枠組みが国において準備されている。本発表では、既に前科学技術庁によって公表されている「ITERの基本的な安全確保の考え方」に基づき行われている日本のトリチウムの安全性研究の概要について報告する。原研では機器,設備の構造規準の整備,日米協力等の下コンファインメント施設でのトリチウムの挙動に関する研究等が行われ、大学/NIFSにおいてはトリチウムの生体効果,トリチウム環境中挙動,トリチウム汚染/除染のメカニズム,トリチウム透過と透過障壁でのトリチウムの挙動,第一壁タイルからのトリチウム放出等事故時のトリウチム挙動,トリチウム測定と検知,核融合炉システムでのトリチウム安全性のシステマティックな分析等の多くの種類の項目について基礎研究が行われている。

論文

Numerical study on direct-contact condensation of vapor in cold water

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 功刀 資彰*

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.421 - 428, 2002/12

 被引用回数:20 パーセンタイル:76.08(Nuclear Science & Technology)

核融合炉で真空容器内冷却材侵入事象を生じた場合の圧力上昇を低減するために、サプレッションタンクやリリーフ配管からなる圧力抑制システムが考えられている。冷却材侵入時に真空容器内に発生する蒸気はリリーフ配管を介してサプレッションタンクに送られ、タンク内に蓄積された低温水との直接接触によって凝縮する。その結果、系統内の温度が低下し圧力上昇が抑制される。蒸気凝縮に関する従来の研究は軽水炉が対象であるため、サプレッションタンクの初期圧力が大気圧よりも十分に低い核融合炉条件とは異なる。そこで、低圧下における蒸気凝縮に関する現象解明を目的として数値解析による検討を行った。本研究では温度回復法をもとに考案した水-蒸気系凝縮モデルを二相流直接解析手法に適用した。解析結果は可視実験で観察された蒸気凝縮時の気泡の消滅や流動挙動を数値的に良く再現できることがわかった。今後はモデル実験結果との定量的評価を通して相変化を含む混相流体系下での直接解析手法の開発を行う考えである。

論文

DEMO plant design beyond ITER

小西 哲之; 西尾 敏; 飛田 健次; DEMO設計チーム

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.11 - 17, 2002/12

 被引用回数:50 パーセンタイル:93.5(Nuclear Science & Technology)

ITERの技術に基づいて可能となるトカマク動力プラントの具体的な特徴を明らかにし、そのための技術課題を摘出することを目的として概念設計を行った。ITERの次の段階では核融合エネルギーの実現として、発電プラントとしての全ての要素を満たす必要があり、ITER及び並行する計画によって実現できる現実的な技術レベルの設計が要求される。一方デモプラントは、魅力あるエネルギー源として未来社会が選択できるだけの先進性も提示できなければならない。このために、2030頃の建設を想定し、主半径5.8m,熱出力2.3GWでQ$$>$$30の定常トカマクプラントの概念設計を行った。プラズマ性能はITER及び同時期の補完装置による定常化とベータ値の穏当な進歩を仮定した。工学技術は今後20年間の開発成果として、ITERのテストブランケットモジュールや、最大20Tの超伝導コイルを想定している。500$$^{circ}$$Cの超臨界水による発電でコスト低減をはかるとともに、金属壁により1kg程度にトリチウムインベントリーを低減し、動力系のトリチウム濃度制御により安全性についても特徴ある設計を目指した。

論文

H-D-T cryogenic distillation experiments at TPL/JAERI in support of ITER

岩井 保則; 山西 敏彦; 大平 茂; 鈴木 卓美; 洲 亘; 西 正孝

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.553 - 560, 2002/11

 被引用回数:14 パーセンタイル:63.36(Nuclear Science & Technology)

深冷蒸留法を採用した水素同位体分離システム(ISS)は核融合炉の燃料循環システムを構成する中核機器の一つである。国際熱核融合実験炉ITERのISS設計にあたり、設計検討上必要な体系的データ取得を目的とした深冷蒸留実験を実施した。得られた主な結果は以下の通りである。(1)ISS設計のキーパラメーターである理論段相当高の値は、実験から5cmと評価した。この値はITER-ISSの設計に採用された。(2)ISS制御ツールとしてレーザーラマン分光法を用いた高速遠隔多点水素同位体分析システムの開発を進め、水素同位体6成分(H2, HD, HT, D2, DT, T2)を1分以内に分析限界1000ppmの精度で分析できることを実証した。本システムの長期間信頼性は、2年間に渡り機器故障なく使用できた実績により確証した。(3)ISS動作評価コードを実験結果と比較検討を行うことで改良し、蒸留塔の動特性を模擬することに成功した。一連の実験を通し、ISSの設計手法及び運転手法を確立した。

論文

The Effect of oxygen on the release of tritium during baking of TFTR D-T tiles

洲 亘; Gentile, C. A.*; Skinner, C. H.*; Langish, S.*; 西 正孝

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.599 - 604, 2002/11

 被引用回数:13 パーセンタイル:63.36(Nuclear Science & Technology)

プラズマ対向材料表面に形成されるカーボン共堆積層からのトリチウム除去はITER真空容器内のトリチウム滞留量制御上重要である。現在ITERでは、温度240$$^{circ}C$$,酸素分圧7Torrにおける酸素ベーキングが提案されている。本研究では、プリンストンプラズマ物理研究所のTFTRでトリチウムプラズマに曝されたCFCタイルを用い、ITERの設計条件で10時間の酸素ベーキングを実施することにより共堆積層からのトリチウム除去のデータを取得した。本ベーキング処理により表面トリチウム濃度は処理する前の1/3に減少し、またサンプル内のトリチウム量も1/3に減少することを確認した。さらに、酸素を用いないベーキングとの比較により酸素がトリチウム除去に大変有効に働くことを確認した。

論文

Design of the ITER tritium plant, confinement and detritiation facilities

吉田 浩; Glugla, M.*; 林 巧; L$"a$sser, R.*; Murdoch, D.*; 西 正孝; Haange, R.*

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.513 - 523, 2002/11

 被引用回数:28 パーセンタイル:84.16(Nuclear Science & Technology)

ITERトリチウムプラントは、トカマク燃料サイクル設備,トリチウム閉込め及び除去設備から構成される。トカマク燃料サイクル設備は、真空容器浄化ガス処理,トカマク排出ガス処理,水素同位体分離,燃料調整及び供給,外部トリチウム受入れ及び長期貯蔵等の諸工程を含み、トカマクあらゆる運転要求を満たすことができる。また、燃料サイクルの各工程は、トリチウムインベントリーを最小化し、想定されるすべての異常時,事故時の環境へのトリチウム放出を可能な限り低減化できるようにした。トリチウム閉込め設計では、トリチウムが金属材料やプラスチック材料を容易に透過し、室内空気中の水分に速やかに取り込まれて拡散しやすいことから多重閉じ込め方式を採用した。すなわち、トリチウムプロセス機器と配管を第1次障壁として設計し、プロセス機器(トリチウムインベントリーが1g以上の場合)をグローブボックス等の第2次障壁内に設置する。さらに、これらの設備を配置した室の空調換気設備には非常用隔離弁と室内空気浄化設備を備え、万一トリチウムが室内に漏洩したときでもトリチウムを環境に放出することなく速やかに浄化する。トカマク建家,トリチウム建家,ホットセル及び廃棄物建家に、このような閉込め及び除去設備を設置した。

論文

High heat load test of CFC divertor target plate with screw tube for JT-60 superconducting modification

正木 圭; 谷口 正樹; 三代 康彦; 櫻井 真治; 佐藤 和義; 江里 幸一郎; 玉井 広史; 逆井 章; 松川 誠; 石田 真一; et al.

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.171 - 176, 2002/11

 被引用回数:19 パーセンタイル:74.77(Nuclear Science & Technology)

日本原子力研究所では、JT-60改修計画として、臨界プラズマ条件クラスのプラズマを電流拡散時間よりも十分長く維持することが可能な超伝導トカマク装置を検討している。この改修装置のダイバータターゲット開発のため、高い熱除去効率が期待されるスクリュウ管を採用した直接冷却ダイバータターゲットの試験体を製作し、耐熱試験及び熱伝達特性の評価を行った。試験体構造は、直接M10ネジ穴(スクリュウ構造)を加工したCu-Cr-Zrのヒートシンクに無酸素銅(OFHC)間挿材を挟み、CFCタイルと一体で銀ロウ付けしたものである。熱負荷試験条件は、1MW/m$$^{2}$$~13MW/m$$^{2}$$で、それぞれ30秒間入射を行った。また、冷却水の流速は、4m/s(0.93MPa),5.6m/s(0.88MPa),8m/s(0.74MPa)と変化させた。試験体に取り付けた熱電対の温度とFEMの解析結果とを比較することにより、スクリュウ管の熱伝達係数を評価した。解析に用いた熱伝達係数は、評価式の確立した平滑管の2倍,3倍,4倍とした。その結果、上記3つの冷却条件において、スクリュウ管の熱伝達係数は、平滑管の約3倍となることがわかった。これは、スクリュウ管の1.5倍に相当する。熱サイクル試験では、10MW/m$$^{2}times$$15秒,1400回の照射においても熱電対の温度変化に異常は見られず、ロウ付け部の損傷もなかった。

論文

Thermofluid analysis of free surface liquid divertor in tokamak fusion reactor

栗原 良一

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.209 - 216, 2002/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.25(Nuclear Science & Technology)

高い核融合出力を達成するために、ダイバータは10MW/m$$^{2}$$以上の高熱流束に耐えなければならない。20MW/m$$^{2}$$以下の熱流束であれば、タングステンを構造材とした固体壁ダイバータでも除熱可能である。しかし、固体壁ダイバータでは、熱応力のような厳しい機械力学的状態の観点から、20MW/m$$^{2}$$を超える高熱流束を除去するのは極めて困難である。そのため、固体壁上を流れる液膜により熱を除去する液体ダイバータ概念がオプションとして検討されている。本論文は、液体材料としてFLiBe溶融塩を採用した場合に、高熱流束を受ける自由表面液体の熱流動解析について記述した。有限要素法解析コードADINA-Fにより、45度傾けたSiC/SiC複合材第一壁上をFLiBeが厚さ10mm,初速度0.5m/s,初期温度600$$^{circ}C$$で流入するとして計算した。流体の上部表面には、熱流束として25~100MW/m$$^{2}$$を与えた。液膜内に水車などを設置して二次流れを生じさせることにより伝熱の向上可能性を評価するため、二次流れの効果を等価熱伝導率10kW/mKで模擬した。解析結果から、二次流れを生じさせることにより3~4倍伝熱特性が改善し、100MW/m$$^{2}$$の熱流束も除熱可能であることがわかった。さらに、液体ダイバータとして固液混相流を使用することで固相の融解熱を利用した熱除去可能性を検討した。

論文

Progress on design and R&D of ITER FW/blanket

伊尾木 公裕*; 秋場 真人; Cardella, A.*; Daenner, W.*; Elio, F.*; 榎枝 幹男; Lorenzetto, P.*; 三木 信晴*; 大崎 敏雄*; Rozov, V.*; et al.

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.399 - 405, 2002/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.11(Nuclear Science & Technology)

ITERブランケットの2000$$sim$$2001年における設計とR&Dにおける進展について報告する。ここではブランケットの主要な4つの部分(第一壁,シールド体,フレキシブル・サポート,電流接続体)に焦点をあてた。第一壁パネルにおけるディスラプション中の電磁力を銅やステンレス鋼を貫通するスロットによって低減した。また、最大荷重のハロー電流による第一壁の中央支持ビームにおける最大応力は許容値の範囲に入っている。最近のR&Dにより、実寸大第一壁パネルを標準的な製造方法であるHIPにより、製作することに成功した。シールド体については、ヘッダをプラズマ側に配置し、ラジアル方向の冷却チャネルに冷却水を供給している。シールド体は4つの鍛造ブロックから構成し、背面側で互いに電子ビーム溶接している。最近のR&Dでは、鍛造ブロックを、ドリルや機械加工及びプラグや溶接し、実寸大のシールド体を製作し、第一壁パネル(中央支持ビームつき)とともに組み立てることができた。ブランケットモジュールの接続体についても詳細な設計検討をすすめた。チタン合金のフレキシブル・サポートについては、座屈試験,疲労試験,動的応答試験(550kN)を実施した。電流接続体(280kA)についても、機械疲労や熱疲労の試験,ソレノイドコイル磁場中での通電試験を実施した。ブランケットの設計及びR&Dの進展により、コスト低減の見通しが得られたと同時に、設計の成立制とコンポーネントの製作性を確認した。

論文

Application of beryllium intermetallic compounds to neutron multiplier of fusion blanket

河村 弘; 高橋 平七郎*; 吉田 直亮*; Shestakov, V.*; 伊藤 義夫*; 内田 宗範*; 山田 弘一*; 中道 勝; 石塚 悦男

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.391 - 397, 2002/11

 被引用回数:38 パーセンタイル:89.18(Nuclear Science & Technology)

高温ブランケット用の中性子増倍材として期待されているベリリウム金属間化合物に関し、日本国内での開発現状について報告する。ベリリウム金属間化合物の開発は、原研,大学,企業が協力して実施している。ベリリウム金属間化合物の一つであるBe$$_{12}$$Tiに関し、従来のベリリウム金属より、構造材との両立性が良いこと,スエリングが小さいこと,機械強度が高いこと,トリチウムインベントリが小さいことなどの優れた特性を有することが明らかとなった。また、ベリリウム金属間化合物は機械的に脆く、熱応力が生じる回転電極法で微小球を製造することができなかったが、組織制御によって延性を持たせることによって、微小球を製造できる見通しが得られた。

論文

Progress in blanket designs using SiC$$_{f}$$/SiC composites

Giancarli, L.*; Golfire, H.*; 西尾 敏; Raffray, R.*; Wong, C.*; 山田 禮司

Fusion Engineering and Design, 61-62, p.307 - 318, 2002/11

 被引用回数:56 パーセンタイル:94.58(Nuclear Science & Technology)

本論文は核融合動力炉の増殖ブランケット構造材料としてSiC複合材を用いた最近の設計研究の進展状況について述べたものである。とりあげた設計例はEUのTAURO,米国のARIES-AT,日本のDREAMである。構造材はSiC複合材で共通であるが、冷却材,中性子増倍材及びトリチウム増殖材は各概念で異なっており、現在の代表的なブランケット概念が詳述されている。なお、本論文は日米協力及びIEA-ESE協力のもとで行われた共同研究の成果の一つとして作られたレビューペーパーである。

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